内縁関係にある妻との関係を解消する時、慰謝料と財産分与を請求されたら、応じる必要はあるのでしょうか。|弁護士法人ALG&Associates

来所相談30分無料受付

離婚電話相談はこちら0120-979-039

離婚メール相談はこちら

24時間受付|全国対応

離婚累計相談件数

31,317

【H19年7月~H29年6月分まで】

弁護士法人ALG&Associates

来所相談30分無料受付 離婚電話相談はこちら 0120-979-039

メール相談する

来所相談30分無料で承っております。

詳しくはこちら▶

内縁関係

内縁関係にある妻との関係を解消する時、慰謝料と財産分与を請求されたら、応じる必要はあるのでしょうか。

Point

  • 内縁関係とは?
  • 内縁関係の証明は出来る?
  • 内縁での浮気は、法律上の不貞行為にあたるの?
  • 内縁関係解消時に起こる、慰謝料・財産分与・相続・親権
  • 最後に内縁、同居、同棲の違いについて

内縁関係とは?

内縁関係とは、婚姻届を提出していない事実上の夫婦のことです。

夫婦というと、通常は婚姻届を役場に提出して、戸籍上も結婚していることが明らかになっている夫婦を意味します。このような結婚のことを「法律婚」と言います。

これに対し、内縁関係のケースでは、婚姻届を提出しないので、戸籍上は夫婦になっていません。夫婦の姓も別ですし、法律上や制度上で夫婦としての取扱が行われることも基本的にありません。

ただ、実際には一緒に生活をしており、法律婚の夫婦と変わらない形態で暮らしています。

法律婚をせずにあえて内縁関係になることには、いくつかの理由があります。

まずは法律に縛られたくないという理由です。法律婚をしてしまうと、夫婦の姓も統一しなければなりませんし、預貯金口座や運転免許証などの名義書換も必要になって何かと面倒です。このような束縛を嫌う人は、婚姻届を提出しないで内縁関係を選ぶことがあります。

また、単純に婚姻届を提出するのが面倒だというケースもあります。長年一緒に住んで夫婦のようになっているけれども、今さら婚姻届を提出する必要性も感じないので内縁状態のままで過ごすのです。

さらに、離婚後年をとってから結婚する(内縁関係になる)ケースなどでは、前妻との子どもたちがいる場合に新しい妻との遺産トラブルを避けたいので、あえて婚姻届を提出しないケースもあります。

配偶者には法定相続分が認められるので、今の妻と婚姻届を提出すると、自分の死後に妻と子どもたちが遺産分割協議をしなければならなくなり、トラブルになります。

このことを嫌ってあえて内縁状態にしておくパターンです。

以上のように、内縁関係にしておく理由はさまざまですが、実際に法律婚にせずに内縁状態にしている夫婦はそれなりにたくさんいます。

内縁関係の証明は出来る?

内縁関係がある場合でも、婚姻関係に準じた取扱が行われるので、内縁関係の証明が必要になるケースがあります。

たとえば、内縁の妻であっても、内縁関係を証明することができれば、内縁の夫の遺族年金を受け取ることができます。

内縁関係を証明するためには、まずは相手と同一の住所地の住民票が重要です。住民票所の住所が一致していれば、基本的に同居していると言うことになるので、内縁関係が認められやすいです。長年住民票が一致し続けている場合には、比較的容易に内縁関係を立証できるでしょう。

また、生計を共にしている資料も役に立ちます。たとえば、相手の預貯金通帳の記載内容などから、2人の生活費が同じところから出ていたことが明らかになれば、内縁関係を証明しやすいです。

さらに、生命保険の加入状況なども、内縁関係の証明に役立つことがあります(受取人が内縁の配偶者になっている場合など)。

親族や友人に陳述書を提出してもらう方法もありますし、一緒に写っている写真など、日頃の生活状況を示す資料などを評価してもらえるケースもあります。

内縁での浮気は、法律上の不貞行為にあたるの?

法律婚の場合には、配偶者が浮気をしたら「不貞」に該当して、離婚事由になりますし、相手に対して慰謝料を請求することもできます。

内縁関係のケースでも、相手が浮気をしたら「不貞」になるのでしょうか?

実際には、内縁関係でも相手が別の異性と交渉を持つと「不貞」となります。ただ、内縁関係の場合には、「そもそも内縁関係があること」を証明しないといけないので、法律婚の場合よりも立証のハードルが高くなります。

法律婚のケースなら、戸籍謄本さえ取り寄せたらそれだけで簡単に婚姻状態の証明ができますが、内縁関係の場合にはそうはいきません。

一緒に住んでいる住民票や家計を同一とする資料、友人や親戚の証言などから、まずは婚姻状態を証明しないといけませんし、その上で、相手が不貞していたことも証明する必要があります。不貞の証明方法は、法律婚のケースと同様です。相手と不倫相手が密会しているところを捉えた興信所の調査報告書やメール、写真、デートの際の領収証などを集めると良いでしょう。

内縁関係の場合、相手に不貞があったときに問題になるのは主に「慰謝料」です。法律婚の場合には、相手が不貞していたら、「離婚」が問題になりますが、内縁の場合にははじめから婚姻届を出していないので、お互いが一緒に住むのを辞めたら自然に婚姻状態が解消されて、わざわざ「離婚」の手続きをする必要がないからです。

そこで、内縁の配偶者が不貞をしていたら、不貞にもとづいて慰謝料請求をします。このとき、内縁の配偶者だけではなく、不貞相手に対しても慰謝料請求をすることができます。

慰謝料の金額は、特に内縁関係だから安くなるということはなく、相場の金額(300万円くらいまで)を請求することが可能です。

以上のように、内縁関係でも相手が不倫をしたら「不貞」になりますし、慰謝料請求もできるので、憶えておくと良いでしょう。

内縁関係解消時に起こる、慰謝料・財産分与・相続・親権

慰謝料

内縁関係を解消する場合でも、慰謝料が発生することがあります。相手が不貞をしていたケースでは上記のとおりですが、それ以外でも、DVやモラハラ、悪意の遺棄などがあった場合、法律婚の場合と同様に慰謝料が発生します。

たとえば、婚姻届を出さずに長年相手と生活をしてきたけれども、その間はげしく頻繁に暴力を受け続けてきた、というケースでは、内縁関係を解消する際に慰謝料を支払ってもらえることがありますし、長年一緒に暮らしてきた内縁関係の相手が、突然家を出て行って生活費を送金しなくなったケースでは、悪意の遺棄を理由として、相手に慰謝料請求をすることも可能です。

この場合の慰謝料の金額は、法律婚の場合と同様の基準になります。特に内縁関係だからといって慰謝料が安くなることは、基本的にありません。

財産分与

内縁関係を解消する場合であっても、財産分与請求ができます。

これについても、法律婚と同様の扱いとなります。

内縁の夫婦の場合でも、法律婚の夫婦と同様、財産を共有状態にしていることがあります。そこで、内縁関係解消時には、その共有財産を分けなければなりません。

たとえば、夫婦で積み立ててきた預貯金や夫婦で購入した不動産、投資信託やゴルフ会員権、株券など、すべてが財産分与の対象になります。

また、内縁の夫婦が財産分与をする場合でも、その分与割合は2分の1ずつになります。内縁の妻が専業主婦であり、収入がなかったケースでも、妻の取得割合が減らされることはありません。

内縁関係の財産分与のケースでは、財産分与の基準時の考え方が法律婚のケースと異なります。財産分与の基準時とは、いつの時点の財産を基準に財産分与をするかという問題です。

法律婚の場合、財産分与の基準時は、離婚時または別居時(離婚前に別居したケース)です。

ただ、内縁関係の場合「離婚時」という概念がありません。もともと婚姻届を提出していないためです。そこで、内縁関係の場合の財産分与基準時は、基本的に別居をして夫婦の生計を分けたとき、ということになります。

その他の考え方は、すべて法律婚の夫婦と同様です。

相続

内縁関係を解消する場合、相続の問題にも注意する必要があります。内縁の夫婦の場合には、お互いに相続権がないので、そのままでは互いの名義の財産を相続することができません。

たとえば、夫名義の預貯金があったり、夫婦で住んでいる家が夫名義であったりすると、夫が先に亡くなった場合、妻は預貯金や不動産を受け取る権利がないのです。預貯金や不動産などの相続財産は、夫の前妻の子どもや親、兄弟などに相続されることになります。

すると、妻が家に住めなくなることなどもあるので、内縁関係の場合、多くのケースで遺言書を作成しています。先の事例で言うと、夫が妻に対して自宅不動産を遺贈する、等の内容の遺言書を書いておくのです。

しかし、このような遺言書は、内縁関係解消後にまで残っていると不都合があります。内縁関係解消後は、関係がなくなった妻に遺贈をする必要はないので、遺言書を取り消す必要があります。そのためには、新たに遺言をしないといけません。「内縁の妻に不動産を遺贈する旨の遺言を取り消す」という遺言をするか、「別の人に相続させる」内容の遺言をする必要があります。

内縁関係においてお互いに遺言書を書いている場合には、内縁関係解消と同時に早めに遺意しましょう。

親権

内縁関係の夫婦にも、未成年の子どもがいるケースがあります。この場合、内縁関係を解消したら、どちらが子どもの親権者になるのかが問題になります。

この点、法律婚の夫婦の場合、婚姻中の子どもの親権は夫婦の共同親権となっています。つまり、婚姻中は、夫婦の両方とも子どもの親権者です。しかし、離婚後は共同親権が認められないので、法律婚の夫婦が離婚する場合には夫婦のどちらを親権者とするかを決めないといけません。

これに対し、内縁関係の場合には、内縁関係が継続しているときから、子どもの親権は単独親権であることが多いです。これについてはいくつかのパターンがあるので、分けてご説明します。

まずは、子どもがどちらかの連れ子であるケースです。この場合には、もともと子どもを連れてきた方が子どもの親権者になっています。内縁関係時に、内縁の配偶者と子どもが養子縁組をしていない限り、子ども親権は連れてきた親の単独親権になっているので、内縁関係解消時にもそのまま連れてきた方の親が子どもの親権者となります。

連れ子のケースでも、内縁関係時に相手と養子縁組することがあります。この場合には、子どもの親権者は夫婦の両方になります。ただ、内縁関係を解消する際には、養子縁組を解消して、もともと子どもを連れてきた方の親が子どもを引き取ることが普通です。

なお、養子縁組をした場合、縁組を解消しない限り養育費支払い義務が発生するので、内縁関係解消と同時に養子縁組も解消することが多いのです。

次に、内縁関係時に、夫婦間に子どもが生まれたケースです。この場合、法律婚でなければ、子どもを産んだ母親に単独親権が認められます。夫が認知をしても親権者になることはできないので、やはり母親の単独親権です。

そこで、内縁関係を解消する際には、妻が当然に親権者になってしまいます(戸籍上の記載は何も変わらない)。内縁の夫婦で養子縁組もしていないケースでは、父親が子どもの親権を取得することはかなり難しくなってしまうので、注意が必要です。

以上のように、内縁の夫婦における親権の取扱は、法律婚とは違う部分が多いので、しっかり押さえておきましょう。

最後に内縁、同居、同棲の違いについて

内縁というと、「事実上の夫婦」ですが、これに似た関係で、同居や同棲があります。同居や同棲と内縁関係は、具体的にどのような点が異なるのでしょうか?

同居という場合には、単に一緒に一つ屋根の下に住んでいるだけという状態です。たとえば、共同の下宿やシェアハウスなどでも「同居」と言えば同居です。

男女である必要もなく、恋人同士である必要もないので、友人同士や知らない人同士が「同居」することもあります。昔で言うところの書生なども同居人です。同居人は、2人とは限らず、3人や4人であることもあります。

夫婦であっても、関係が冷えてしまったら「家庭内別居」などということがありますが、このとき、相手のことを「夫じゃない。ただの同居人」などと言うこともあります。

このように、同居というとき、相手との関係は非常に遠いものであり、内縁関係とは全く異なることがわかります。

次に、同棲と内縁の違いを見てみましょう。同棲という場合には、当事者は恋人同士であることが普通です。その意味で、同居よりは関係が近いケースと言えます。ただ、同棲の場合には、夫婦とまでは言えません。

同棲の場合には、周囲からも「夫婦」とは思われておらず、「恋人同士が一緒に住んでいるだけ」という認識ですし、別れるのもいつでも別れられるという関係です。家計も別であることが多いです。

同棲の場合、相手が浮気をしても慰謝料請求することは難しいですし、財産分与もありません。

このように、内縁と同棲、同居は、似てはいますが内容は全く異なります。これを機会に正しく把握しておきましょう。

以上のように、内縁関係にある場合には、関係の解消時にたくさんの問題が起こります。

内縁関係であっても、相手に対して慰謝料請求や財産分与請求ができます。子どもの親権や監護権について悩みがあるケースもあるでしょう。内縁関係の場合、相続の場面でも注意しないとトラブルが起こりがちです。

このような複雑な問題について、1人で対応するのが難しいと感じる場合も多く、周りに相談をしても、正確な知識がないことが多いので、疑問が解消されないことがほとんどです。そこで、悩んだときには専門家の力を借りることが大切です。

今誰かと内縁関係にあり、そのことについて疑問や悩みがある場合には、まずは離婚問題に強い弁護士に相談してみましょう。

オフィシャルアカウントを
フォローしませんか♪

このページのトップへ